中学3年になると考えなければならないのが進路。
その中で工業高等専門学校(高専)を選択肢に入れる学生さんも多いのではないでしょうか?
でも高専って普通の高校とは違う感じがするしイマイチよく分からない、という方もいると思います。
そんな方にお伝えすると、実は高専は何となくな理由で進学すると、かなり後悔してしまうような学校なんです。
しっかりした将来設計がある学生ならとてもいい学校ですが、そうではないと厳しい場所になります。

私も高専を卒業しましたが、なんとなくな理由で選んでしまったため
「人生狂ったな・・・」と今になって思います。
今回の記事は高専進学に興味があるあなたに、本当に高専を選ぶべきかどうかの参考になる情報を解説していきます。
この記事を読めば高専に対するしっかりとしたイメージが固まるので、「入学して後悔してしまった・・・」となってしまうのを防げますよ。
結論としては、なんとなくな理由で高専に行こうとしているなら、普通の高校に行った方が間違いなく良いということです。
「なんとなくで高専を選ぶのはやめとけ」といえる理由


まず結論として、特に明確な将来設計もなく高専を目指そうとしているならやめといたほうがいいです。
- 内申点や偏差値を見て、とりあえず行けそうだったから
- 就職率が100%と聞いたから
- 学費が安いから
上記のようなふわっとした理由だけで高専を選ぼうとしているなら、間違いなく後悔することになります。
理由としては専門科目が肌に合わないと、その先の学生生活が非常に苦痛になってしまうから。
高専はその名の通り「専門学校」です。
機械・電気・電子・建築・情報といった分野を、その道のエキスパートの先生からしっかりと教わることが出来ます。
なのでこういった分野に興味があり、「その道のプロ」を目指すという明確な目標を持っている学生にとっては非常に魅力的な学校といえます。
・・・しかしそういった信念がなく、曖昧な理由で高専に入ってしまった場合、その後の学生・社会人生活は辛いも担ってしまう可能性が高いです。



実際筆者は明確な理由もなく高専に入ったことをめちゃくちゃ後悔してます・・・。
進学は人生における大きなターニングポイントなので、進路をもっとちゃんと考えるべきだったと今なら思います。
高専に入ろうとしているなら、自分に合う場所かどうかしっかりと調べるべきです。
高専に向いてる人・向いてない人


ではどんな人が高専を選ぶのに見ているのか?その特徴を解説します。結論は以下の通り。
向いてる人 | 向いてない人 |
---|---|
その分野のエキスパートになるために学びたい人 | 就職率が100%だから選ぼうとしてる人 ちょっと理系が得意だから選ぼうとしてる人 青洲を感じたい人 |
1つずつ見ていきましょう。
向いてる人
その分野のエキスパートになるために学びたい人
もし学科の分野について強い興味を持っており、すぐにでも専門的な知識を身に付けたい!と考えているなら高専に行くべきです。
高専は国立の専門学校なだけあって設備も充実しており、非常に満足いく授業を受けることが出来ます。
教えてくれる先生たちもその道のエキスパートばかり。
将来その分野で働いていこうと思っているなら、これ以上ない環境であるといえます。
ちなみにですが、高専の教員になるには教員免許がいりません。
なのでたまに「この人絶対教師向いてないやろ」っていう先生に当たることもあります。
向いてない人
就職率が100%だから選ぼうとしてる人



高専って就職率100%なんでしょ?
将来安泰そうだし、ここにするか~!
というように、就職率で高専を選ぼうとしているなら絶対にやめておくべきです。
高専は5年制であり、大して興味のない分野を5年も学び続けなければならないのは、苦痛な時間でしかありません。
そして就職率が良いのは確かですが、就職できたとしてバラ色の人生が送れるとは限りません。
後述しますが、筆者自身が就職率目当てで高専を選んでしまったがため、暗い人生を歩むことになってしまいました。
就職率を志望理由にすることはやめましょう。
ちょっと理系が得意だから志望しようとしてる人



おれ文系より理系だから高専も大丈夫でしょ。
といった、ちょっと理系が得意だからという理由で高専を選ぶのもよくありません。
たしかに高専は理系の勉強が多いです。
しかし学年が上がってくると徐々に専門分野の授業が増えてくるため、理系がちょっと得意なことはそこまで大きいアドバンテージではなくなります。
ちなみに高専のテストでの赤点は60点です。
進級できず留年・退学する生徒も多くいます。



筆者のクラスでも最終的には10人近いクラスメイトがいなくなっていました。
理系が多少特異なだけで高専を選ぶのは危険な選択肢です。
青春を感じたい人
彼女を作って、手をつないで、休みの日は一緒にデートに行って・・・。
というようなキラキラした甘酸っぱい青春を夢見ているなら高専に行くべきではありません。
高専は女子の比率が極端に少なく、出会いのチャンス自体が少ないです。
また高専はかなり田舎のアクセスが悪い地域にある場合が多く、娯楽そのものを楽しむのが難しい環境でもあります。



自分がいたところは汽車が2~3時間に1本
パスが1時間に2本くらいのところ。
学生生活で青春を謳歌したい人は、高専に入ると後悔するでしょう。
高専に入って人生が狂った筆者の体験談


筆者が当時どんな風に高専を進路に選んだのか?を書いていきます。
高専受験
筆者が中学3年になり、進路をどうすべきかの話が出始めたころ。
正直なことを言えば、将来のことなんて全然考えておらず



とりあえず家から近くて、入れそうなとこならいいやー
くらいのぽやっとしたことしか考えていませんでした。
そこで調べてみたところ、割と近くに高専があることが発覚。
しかも高専は
- 就職率100%
- 学費が安い
- 距離も近い
とメリットも多く見えたので「ここでええやん」と思い進学を決意しました。
幸いにも勉強はできたほうだったので受験は危なげなく突破し、私は晴れて高専生に。
ちなみに入ったのは建築学科。
とはいっても建築には一切興味がなく、ただ「一番入るのが楽な学科だっかたら」という、なんともふざけた理由からでした。
高専入学
そうして高専に入学したわけですが、正直学校の授業はそれほど楽しものではありませんでした。
当然ですね。だって建築になんか何の興味もないんですから。
学年が上がるにつれて興味のない建築の授業が増えていくのは、正直退屈でしたね。



特に家の設計図を描く授業は、絵が苦手なことも相まってかなり苦戦したのを覚えてます。
それでもせっかく入学したのだからと5年間真面目に学校へ行き(皆勤賞!)無事卒業。就職となりました。
しかし、ここからがさらに辛いものでした。
高専卒業
高専を卒業し就職したのは、地元にある建築会社。
しかしここでの社会人生活は私にとってどうしても馴染めないものでした。
そもそも5年間学び続けても建築にはまったく興味が持てません。すぐに会社に嫌気がさします。
建築士の試験も受けましたがあっさり落ちてしまい、結局この会社は3カ月で退職しました。
こうして5年間学んだ高専での時間は、ほぼほぼすべて無駄になってしまったのです。



当時勉強した知識は全くといって良いほど覚えていません。
そこから3カ月ほどニート生活を送ることになり、その後働くのがコンビニの食品工場。ここがまぁブラック企業でした。
そのあたりのブラック加減については食品工場の正社員はきつい?楽?勤続13年が語る実態まとめ!の記事にて。


もし高専に入らずきちんと進路を決めておけば、こんなつらい人生にはならなかったのかなと、ふと思うこともあります。
これが良く考えもせず高専に入り、後悔する人生を送ってきた筆者の体験談です。
高専に行くべきか迷ってる人がやるべきこと


もし現在高専を進路にすべきかどうか迷っている人は「本当に将来をかけてやりたいことなのか?」をしっかり考えてください。
そこに迷いがあるまま高専に行ったとしても、間違いなく後悔することになります。
中学の段階ではそこまで考えるのは非常に難しいことだと思いますが、もし迷いがあるのなら普通の高校に行っておくべきです。
自己分析をしっかりとして、高専が自分に向いているのかどうかを見定めましょう。
でないと筆者のようにブラックな食品工場に勤めてしまう羽目になるかもしれませんよ。

