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    釧路市と釧路町は仲が悪い?その原因を解説/なぜ同じ名前の別の街が誕生したのか

    釧路市と釧路町って仲が悪いって聞いたけど本当?
    過去に何があったの?

    あなたはこんな疑問を持って、この記事を訪れたのではないでしょうか?

    その答えを解説します


    北海道釧路にはとある1つの問題があります

    それは「同じ名前の別の街が隣り合っていること」そして「2者間の仲が悪いこと」です

    以下の画像をご覧ください

    地図の赤い部分が「釧路市」 青い部分が「釧路町」になります

    釧路はこのように同じ名前なのに全く別の町が隣り合っており、非常にややこしいのです

    しかもこの2つの町は、分裂した経緯もあって仲が悪く、合併も難しいという問題があります

    なぜ釧路は2つに分かれることになってしまったのか?

    実はそこには思いがけない歴史が隠されていたのです 

    その理由を紐解いていきましょう

    この記事を読めばなぜ釧路が2つに別れ、その仲が悪くなった理由ががすべてわかりますよ

    簡易まとめ
    • かつて釧路は区になるために、人口の少ない地域を切り捨てた
    • その結果「釧路市」と「釧路町」の2つの町が誕生した
    • 釧路町側は釧路市に切り捨てられた過去があるので、お互い仲があんまりよくなかった

    動画版もありますのでこちらもどうぞ

    チャンネル登録・高評価おねがいします
    目次

    釧路市と釧路町には 確かに仲の悪い雰囲気があった

    結論から言えば、釧路市と釧路町は若干険悪な雰囲気があったことは確かです

    なぜこのような関係になったのかを知るには、1920年代にまで時を遡る必要があります

    この頃、道東には「釧路町」という町がありました

    (この釧路町は現在のものとは別の町のため、便宜的に旧釧路町と呼びます)

    当時の北海道にはまだ市の制度がなく、区制が導入されていました

    1899年に札幌区・小樽区・函館区が誕生し、1914年に旭川区、1918年には室蘭区が誕生します

    北海道の各地が区になっていき、遂に道東の地釧路も区になろうとしましたが、ここで問題が発生

    釧路は区になるための条件を満たせていなかったのです

    区になるためには

    面積に対しての人口の集中する市街地の割合が大くなければならない

    という条件がありました

    しかし当時の釧路は面積が広大な割には、人口が集中しているののは河口近くのわずかな場所のみだったのです

    (それ以外の部分には、まばらに人が住んでいるのみ)

    そのため釧路が区となることは認められませんでした

    しかしここで旧釧路町の偉い人たちは悪魔的発想を思いつきます

    旧釧路町の偉い人

    面積の割に人口が少ないなら、
    そもそも面積を減らせばよくね?

    その対策とは、人口の少ない地域を釧路から切り離してしまうことでした

    こうして郊外の地域を切り離し面積を狭めた釧路は、見事条件をクリア―

    晴れて北海道最後の区である釧路区として、1920年にデビューすることになります

    が、ここで黙っていられない人たちがいました

    そう、切り離された地域の人たちです

    郊外の地域

    ちょっと、いきなり分離するとか聞いてないんだけど!

    なんとこの分離、旧釧路町の役場と道庁が非公式に進めてしまってたようなのです

    この事実が明るみに出て、地域住民は大激怒しました

    分断された側は10万円の年譜助成金を受け取り、新たに「釧路村」としてスタートします

    (当時の10万円を現在の価値で計算するのは難しいですが、おそらく億は越えているものと思われます)

    こうして旧釧路町は「釧路区」と「釧路村」という2つの自治体に分離 その後は

    • 釧路区は市制施行により現在の「釧路市」に
    • 釧路村は近くの昆布森村と合併し、現在の「釧路町」に

    それぞれ名前が変わっていきます

    こうした経緯をたどって釧路には同じ名前の別の町が隣り合うことになり

    両者間の険悪さが残る結果となったわけです

    とはいえ 現在の釧路市と釧路町の住民はそこまで気にしてない

    釧路市と釧路町は仲が悪い・・・とはいっても、もうその原因は100年も前の話

    現在の釧路住民たちは、それほど気にしているわけではありません

     

    買い物のためにお隣の町へ行くことなんてよくあることです

    もしこれから釧路へ行くことがあっても

    釧路市と釧路町は仲が悪いから、気をつけなくちゃ・・・

    なんて気にする必要はありませんので、ご安心ください

    現在 釧路市と釧路町の立場は逆転してる

    かつて釧路市は釧路町の地域を切り捨てて、道東最大の都市として発展を遂げてきました

    その結果釧路市はピーク時で人口が23万人を超えるなど、経済的に潤っていたのですが

    最近では経済的状況が逆転してきています

    主要産業の衰退により釧路市は人口も減り仕事もなく、駅前の中心街はシャッターだらけになっています

    一方釧路町はドンキホーテなどの大型店舗が建てられ、大きく発展しています

    この100年の間に経済状況が大きく逆転してしまったのは、なんとも皮肉な話ですね

    まとめ:釧路市と釧路町の仲が悪いのは 過去の歴史が原因だった

    というわけでまとめです

    まとめ
    • かつて北海道は区制であり「釧路区」になろうとしたが、面積に比べ人口が足りなかった
    • そこで人口の多い地域と少ない地域を分断し、多い地域だけが釧路区となった
    • その後釧路区は「釧路市」に、分断された地域は「釧路町」となった
    • 突然切り離されたものだから、この2者間は仲が悪かった
    • 今はそれほどでもない

    釧路市と釧路町の仲の悪さは、旧釧路町の傲慢さによるものが原因でした

    とはいえ現在の住民はそれほど気にしてはいないので、あまり深く考えなくてもOKですよ

    ところで、釧路の地図の画像を見て少し気になったところはないでしょうか?

    釧路市が2つあって、なんでこんなに離れているのか?

    こちらもこちらでとある興味深い歴史があるので、別記事にて解説したいと思います

    (c) OpenStreetMap contributors, CC-BY-SA

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